飯舘村の空気を読むのに必要な基礎知識
- 空気が運んだ物質が降下物となる条件
- 海陸風、山谷風について
- 日照によって陸域の表面温度は急激に上昇し、空気を暖めますが、海域の表面温度は上がりません。この温度差で地表面に沿って空気の流れができるのが海風です。夜間は放射冷却が陸域の表面温度を急速に下げ、逆の動きになります。
- 地形的に複雑な場所では斜面に沿って風が動こうとする結果、谷沿いに大きく空気が動きます。例えば、稜線に囲まれた領域は日中強く空気を吸い上げますが、そこにつながる谷で風速が上がります。谷奥がじょうご、V字谷がそれに繋がったホースのように考えるとわかりやすいかもしれません。上昇気流は谷風に対してゆっくり動きます。
- 水蒸気の凝集について
- 上昇気流は、断熱膨張で温度が下がり、水蒸気が凝集される事で可視化される事があります。
- 水蒸気に関する条件が大きく違うので、3月と4月で水蒸気の凝集が同じ条件で起きたかどうかはわかりません。
- ミストの存在は、空気の動き方を可視化してくれるものとして見るのがいいかもしれません。
- しかし、海からの風が谷沿いに入り込む条件の元で、飯舘村において「空気の流速の低下」「断熱膨張による空気の温度の低下」が起きていたであろうと考えられます。