だから、借地契約ってどういうもんか調べてから書きなさいよ

http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000708160001

県が山中湖畔にある約300ヘクタールもの県有地を富士急行に80年前から随意契約で貸していることについて横内正明知事は14日、朝日新聞の取材に対し、「事務方によく話を聞き、(経緯や契約内容を)検討したい」と語った。一企業の既得権とも言える契約だが、その是非は、これまで公の場で広く議論されたことはなく、今後の対応が注目されている。

えっと、既得権も糞も借地権って、契約当初の段階ですでに私有財産なんですけど。
http://dict.realestate.yahoo.co.jp/term_search?p=%C5%DA%C3%CF%C4%C2%BC%DA%B8%A2
http://dict.realestate.yahoo.co.jp/term_search?p=%C3%CF%BE%E5%B8%A2

なお、賃借権の法的性格は、賃貸借契約によって対価を払って使用できる権利で、債権に当たる。

民法では地上権を「他人の土地に於て工作物または竹木を所有するためその土地を使用する権利」と規定しており、所有権と同じ「物権」に分類している。

よくわからない人は
http://www.sokochi.com/contents/qaa_03.html
あたりも参考になるかも。

公共の借地契約解除で、相手が継続使用を求めた場合は、大変な安値で借地権者に買い取られるのが普通。
これで契約解除ということになれば、富士急から地上権*1を買い取った上で、個々の別荘所有者と借地契約したり、買い取ったり買い取られたりってやるのかな?

県によると、純賃料と所在市町村交付金などの合計貸付料は4月現在で、別荘地約300ヘクタールで年約2億6千万円となっている。富士急に貸している約450ヘクタール全体では年約3億7千万円になるという。

東久留米市よりはうまい商売かもしんない。

ただ県民はもとより、別荘の購入者で過去の経緯を知る人は少ない。20年ほど前、別荘を買った会社経営の男性(64)は、「一民間企業だけが独占して長年にわたって利益を上げたことになる。県はこういったことを今後も続けていくのか」と指摘している。
 横内知事はこの日は、今後も人気の観光地にある、広大な県有地を、半永久的に随意契約で貸していくのかについては明言を避けた。

そりゃだって、「正当事由*2がないかぎり」貸してる側の都合で返せって言えないし継続するのが借地契約だもん。
この規模の土地で借地契約したら、契約先と土地を共有するイメージに近いかも。

富士急側の得ている賃料が6億円として、その差3億円の利益が生じているとしたら、地上権の資産価値に相当する立退料が必要なのでは?さらに土地を県が人に貸すのでなく自ら使用しなくちゃいけない。だから、「県はこういったことを今後も続けてはいけない」となれば、「20年ほど前、別荘を買った会社経営の男性(64)」も追い出さなくちゃいけない。

*1:転貸してるんだから地上権だとおもうんだけど

*2:貸主側が自分で使用する必要性があり、なおかつ借り手・貸主双方の利害得失を比較考慮して、貸主に相当の事情があると認められること