単なる施工不良にしか見えないのだが...

68mの巨大風車、風もないのにナゾの倒壊(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070110i501.htm

8日午後10時ごろ、青森県東通村岩屋の風力発電施設「岩屋ウインドファーム」で、25基ある風力発電機の1基(デンマーク製、1300キロ・ワット、高さ約68メートル)が根元から南東方向に倒れた。

事業会社「ユーラスエナジー岩屋」(本社・東通村)によると、設計上は風速60メートルでも倒壊しない。青森地方気象台によると、8日午後10時40分ごろ、約20キロ離れた地点の最大瞬間風速は7・7メートルだった。
 他の24基に異常はなく、同社は「天候や地形などから局所的な突風は考えにくく、原因は見当がつかない」としている。鉄筋コンクリートの基礎部分(深さ約4メートル)に数十本のボルトで固定されており、地表近くの接合部分から折れていた。

リンク先の写真を見ると、ボルトのアンカー部分と基礎本体の間がきれいに割れて、ほぼ一定の長さの鉄筋が突き出してるように見える。また、基礎本体側に鉄筋が残ったのか、鉄筋が抜けた穴のようなものがアンカー側に並んでいるのも見える。設計不良か、溶接不良か、手抜き工事かわからないけど、アンカー部分と基礎本体の間で鉄筋を連続させなかったようにしか見えない*1のだが..........*2 *3

追記:
沖縄電力の風車が台風で倒壊したときの資料。設計限界を超えた強風によるものだけれど、同じようにアンカー部分が分離して倒壊している。
http://www.okiden.co.jp/news/04113001.pdf
http://www.okiden.co.jp/r_and_d/04113002.pdf
再発防止のためのアンカー部の補強プランまで出ている。

*1:つまり、この基礎は実質的にはコンクリート製であって鉄筋コンクリートではなかったことになる。

*2:念のため、コンクリートは圧縮には強いが引っ張られると簡単に割れる。鉄筋は引っ張りには強いが、圧縮されると簡単に曲がる。だから鉄筋コンクリートとして必要に応じて組み合わせて使う。

*3:どうでもいい突っ込みだけれど、読売新聞社って、キロ・ワットとか、キロ・メートルとかいう表記規則なんだろうか?