首相からの手紙

訳の分からない手紙が来た。首相官邸からである。*1

● いざ公務員改革

 こんにちは、安倍晋三です。

 一連の年金記録の問題については、政府のトップである私に、最も大きな
責任があります。この問題の解決を、私の内閣で必ずやり遂げます。

 年金記録を確認するための第三者委員会が25日から始動します。領収書
などの証拠をお持ちでない方の場合でも、みなさんの立場に立って一緒に考
え、筋道が立っていれば、年金を必ずお支払いします。

 責任の所在を検証するための委員会もすでに活動を始めています。今後と
も、やるべきことを一つ一つ着実にやっていきます。

責任は首相にあるのかそうでないのか?
自分に責任があると認めながらこれから責任を明らかにするとはどういうことか?
正直言って、国民年金への加入義務が課されてから2回も加入を断られて、加入してからも同じ内容の問い合わせが数年に一度社会保険庁から来る事から、データに信頼が置けない事と、修正にも失敗している事はよくわかっている。
年金事務を執行する組織は1991年には壊れていて、ずっと壊れていたのだから、どう考えても先人を断罪しなくてはならないと思う。*2

 国会は大詰めを迎えています。

 会期末が迫る中、年金関連法案など何としても成立させなければならない
重要法案がまだ残っています。

 公務員制度改革も待ったなしです。

 日本の公務員は、戦後日本の発展に大きく貢献してきたと思います。しか
し、時代の変化の中で公務員に対する国民の認識も変わってきています。

 バブル崩壊後の厳しい経済状況や、激化する国際競争の中で、民間では、
リストラの断行、年功序列から能力本位への転換など、生き残りをかけた努
力が行われてきました。にもかかわらず、公務員だけが、誰も責任を問われ
ることなく、時期がくれば昇格する古い人事システムを温存してきました。

ある程度以上(審議官級以上)に昇格するには内閣の合意が必要なんだから、内閣がそうしてるってだけでしょ。人ごとみたいに。んでもって、給与表見る限りは審議官以下の人なんて4大卒で一部の大手商社や損害保険会社なんかで働いてる入社7年目の若手幹部候補くらいの給料で働いてるんだから誤差の範囲だろ。*3

 度重なる官製談合は、公務員に対する国民の信頼を大きく失墜させたと言
わざるをえません。世界の中の日本をどうつくっていくかを考えねばならな
いときに、相も変わらず小さな利益にとらわれ、利益誘導を図る。いつまで、
こんなことを繰り返すのか。この体質は、根本的に改めねばなりません。

体質なら改まらない。慣習なら改まる可能性がある。

 もちろん、まじめで優秀な多くの公務員がいます。志の高い公務員が、そ
の実力を遺憾なく発揮できるようにしていく。こうした思いで、公務員制度
改革のための法案を今国会に提出しました。

再就職が制限されるとやる気が出るのが志の高い公務員らしい。

 この法律によって、各省庁による不透明な天下りあっせんはなくなります。
権限や予算と、人事との関係を完全に断ち切ることができます。OBによる
利益誘導は厳しく規制し、不正な行為には刑罰をもってのぞみます。

各省庁レベルで不透明なら集めても不透明なんじゃないかと.......

 公務員が再就職をする場合には、各省庁から独立した官民人材交流センタ
ーに一元化し、そのプロセスを透明化します。公務員のリストラを促すため
には、むしろ、こうした透明なシステムが必要です。

 「公務員は民間に再就職させずに、全員が定年まで働けるようにした方が
いい」という意見もありますが、私には理解できません。

 「行政改革を進め、筋肉質の政府をつくるべき。」これは国民の声です。

 公務員であっても、いや、公務員であるからこそ、リストラから逃れるこ
とはできません。公務員が増えて肥大化するのでは、本末転倒です。求めら
れている能力に欠ける公務員には、やはり去ってもらわねばなりません。

 官のリストラを進めていくと同時に、天下り問題を根絶していく。これが
政府案の考え方です。

 この問題を先送りすることは許されません。

 要は、やるか、やらないか。
 前に踏み出さなければ何も変わりません。

 今国会において、必ずこの改革を成し遂げます。(晋)

現行制度では「省庁の斡旋によらずに再就職したい官僚」を制限しているのは各省庁を担当する大臣だよね。
大臣名で行われる規制を乗り越えて転職する事は、身の回りを見る限り結構難しい事は知っている。
ある人は「自分の身分が奴隷だった事を奴隷をやめる時に知った」とまでいっていた。
斡旋以外の再就職を強く規制してきたのは一体誰なのか?
今だって再就職先は大臣は全部審査して把握してる事になってるんだよねぇ....

自分の仕事は自ら求めるものではないのか?その上で不都合がないかどうか審査すればいいのではないか?
*4

そうそう、別に現行法でも「求められている能力に欠ける公務員」クビにできるっしょ。クビにする理由が説明しにくいからさんざん先送りしてきて、いまもしている事の責任は誰にあるの?

政府を民間企業に例えれば首相は社長、内閣は取締役会、官僚は従業員だろう。身内の取締役かばって下っ端社員のせいにばかりしてる社長さんは格好わるい。臨時株主総会で社員を大量動員する事決めても残業手当の用意もないとなればなおさら。

久しぶりにF2社のA元社長の
「社員が働かないから」
を思い出した。

*5

*1:誰でも登録すれば送ってもらえる

*2:最初は末端の問題だと思ったけれど、壊れてない現場を見た事がないので、指揮系統の根本から壊れているのだろうと思っている。

*3:バブル崩壊前は銀行や大手建設会社でもそんなもんだった。つーか、指定職1号俸って、大学4年生の時に人買いにきた某会社の「去年の新入社員の月額給与実績」で示された額の1.5倍はない。

*4:あたらしい「透明なお仕着せ斡旋システム」ってなんか「奴隷から家畜へ」の匂いがしますね。

*5:そういえば官僚の皆さんの年金は厚生年金と違ってまだ未統合のはず。