不思議な逮捕/家宅捜索/送検

ある泥酔者が逮捕された件について国家公安委員長

「一般論として、逮捕の必要性は各都道府県(警察)が適切に判断している」と述べるにとどめた。

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20090424032.html
そうだ。

でも、泥酔者の人権というのは制限されていて、警察官が職権で24時間までは拘束して保護でき、必要なら延長できる。従って、保護すれば24時間までは逃亡や証拠隠滅の心配はない。

通常、警視庁(東京都)では、駅前の人通りのある所でバス停や自転車を振り回したり投げたり*1したうえ説得に応じようとしない泥酔者でも、根気よく説得を続け、逮捕はおろか、保護すらしていないように見えるのだが、勘違いだろうか?

wikipedia*2によれば

、警視庁では警察署以外に「泥酔者保護所」を設置してきた。鳥居坂(1960-2007年)・日本堤(1960-2001年)、三鷹(1970-1989年)、早稲田(1977-1993年)の合計4箇所に設置され、最盛期には年間一万人以上の泥酔者を保護したが、利用数が減ったため、最後まで残っていた鳥居坂保護所も2007年末に廃止された。

とのことなので、保護の対象となる酩酊者の基準が厳しく制限され、保護の必要が発生する前に現行犯逮捕されてしまうような運用になってるのかもしれない。

追記(書き忘れ):
覚せい剤/麻薬/向精神薬の濫用が珍しくなくなったことで、逮捕の基準は緩くなってるかもしれませんね。

追記2:
 そういえば、あのあたりって海外では旅行者向けに「治安が悪い」って注意情報出てるんだよね。

追記3:
 このことについて自分の意見を言えば、このような事件について、司法資格者の考察を経ない逮捕や家宅捜索の段階で報道や処分などは行われるべきではないし、まして閣僚が意見*3を述べるべきではないように思う。
 不起訴や被告勝訴があるという事は、捜査はある程度過剰になることもありうるのだろう。
 報道の事態の収拾に強制力を用いた、というだけの逮捕の段階で、記者発表がなされ様々な制裁が発動するようでは、現場の警察官は無謬を要求される。したがって事態の収拾には慎重にならざるを得ない。

*1:裸でいる人よりはるかに危険だ

*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E5%AE%A4

*3:ではなく侮辱の言葉のように見えるが.....