岡田靖内閣府経済社会研究所主任研究官を悼む

突然の訃報がtwitterから飛び込んできた。

昨晩、岡田靖内閣府経済社会研究所主任研究官が亡くなったとのこと。

 私自身は、経済学の学徒ではなく、氏との交流が長くあったわけではない。

 しかし、私が参考にしている経済学分野の多くの諸賢が岡田氏と議論した経験を持っているという方であった。

ロイターに掲載された岡田氏の一連の分析はとても客観的で、頼りになるエコノミストでもあった。

氏は、私のような者の駄文にも目を通されていて、それなりに面白がってご覧になられたようで、ご意見を頂戴した事がある。(もちろん、議論などという高度なものは、そこには存在し得ない)

 ごくごく限られた対話からでも、氏の知的な鋭敏さは伝わってきた。

 見通しのきかない深い薮の中を歩くと、人は自分の位置を見失う。
 岡田氏が経済について語る言葉は、まるで薮の中にあって走りながら自分の位置と方向を見失わぬ人のもののようであった。

 ただの人として、このような偉大な知性がいまここから失われた事を心より悲しんでいる。

 岡田靖氏の精力的な活動が氏の生前の望みの実現となって実を結ぶ事を祈りつつ、ご冥福をお祈りいたします。