winny開発者についての印象

http://d.hatena.ne.jp/kumakuma1967/20041103#p2
みたいな考え方に至った理由です。法律の事はよく知りませんが、思った事がうまく出ていく出口がないのでここに書いてみます。あくまで主観のみの話。

私がこの事件の初期の報道や掲示板などの書き込みを読んで、勝手に構築したwinny開発者像というのにはモデルがあります。
私の所にきて、「私の書いた本の一部をコピーしたもの」についての質問をした大学院生です。私の職業は教育者ではありません。かれの所属する大学とは知り合いもいる程度の関係。質問の答は本のコピーした部分の前に書いてあります。私の著作を合法/違法は別にして、対価を払わないで利用する事を選択した人が、コピーした部分の前を読んでいればするはずのない質問してるのになんで答えてやんなきゃいけないんだろうと怒り、作家がサイン会に行って海賊版差し出されたらどうするんだろ、ま、怒鳴っても得する事ないから一応サインするんだろな、などと考えて一応返答をしました。
 私の中で、winnyの開発者のイメージは「研究者や開発者としては有能かもしれないけど、創作や著作には興味がなくて簡単に踏みにじる人、あるいは、すでに出版されたものなんてのは過去の遺物で、自分の未来の創造性の発揮のためには踏みにじってもいいと考える人」です。最初はそんなもんでした。
 ところが、ちょっとwinny開発者の書き込みとされるものをコピーしたサイトに行き、より完全な文章に接すると、印象が食い違っていました。どうも彼が仕組みをかえなくてはいけないと言っている理由は逆で、むしろ踏みにじられている多くの独創性にたいして執着する立場で発言しているような、私と大学院生をモデルにすれば、むしろ私の立場にいる人のような印象だったのです。ただ、彼が多くの若者がそうであるように、平均的な日本人に比べてお金や財産に執着していない事は感じましたけど。逆に、前を読んでなかったと言う意味で私は大学院生の立場に近いかもしれないですね。