選挙結果

音極道茶室さんのところ(http://www.virtual-pop.com/tearoom/archives/000092.html#comments)に先の衆院選について「国民投票っぽくしたところがスゴい」と書いてから、実は国民投票としてどうなっていたのか、ざっと票数を数えてみた。だいたい五分五分であることはわかったが、朝日新聞天声人語によると、きちんと集計すればやや郵政民営化「法案」反対票の方が多かったようである。私は憲法に基づいて少数意見の尊重を国是とする国である以上、反対票が多かったから法案は否決されるべきなんて事は言わないし、そもそも郵政民営化が道路特別会計に比べて大問題とは思っていなかった。国会で真摯に考えて法案を廃案にしたり修正したりする事による影響の大きさと比べて通すか通さないか決めればいい。道路特別会計に手を付ける機会は、こんな事でもなければ発生しなかっただろうし。
 この事について思うのは政党の責任の重大さだ。
首相は党の一部を切った保守派も含めて、郵政民営化「法案」反対派に広範な選択肢を用意し、賛成派には選択肢を用意しなかった。小選挙区比例代表制の元では選択肢がない事は圧倒的な強みなのだ。政策を実現する実行力を獲得するためには、選挙前に政党が障害となる選択肢をぶったぎり、主力となる中核を温存しながら敵対勢力の分断に力を入れなければいけないのだ。
 まさに政党政治の時代がやってきたのであれば、ラルフ・ネーダーを演じたあの党、この党、あっちの党はよりでかい党以上に自分たちの活動する意義について考えなくてはならない状況にあるのだろう。