道交法改正についての虚偽の宣伝

今回の改正で、駐車違反について主な変更点は二つ。

  • 運転者の責任が追求できないときは、車の使用者を追求できるようになった。
  • 取り締まりを民間に委託できるようになった。

さて、マスコミは車を離れた時点で駐車違反になるように改正されたと、喧伝しているが、やはり広辞苑的意味でのデマということだろう。
 つまり、今回の改正施行で短時間の駐車が道交法に触法するようになったのではなく、もともとそういう短時間のものでも犯罪である。
 法の下の平等というのがあって、取り締まりを行うにあたっては公平性の確保というのが重視されるから、そういう取り締まり方法でしか取り締まってこなかったというだけの事である。
 実際に駐車禁止規制区域への放置駐車違反については一定時間の経過を待って取り締まるけれど、無余地駐車違反等の法定駐車禁止場所への駐車違反では即検挙という警察署もある。

で、この「規制」ではなく、「取り締まりの徹底」で宅配をはじめとする運輸業会が戦々恐々として、各社工夫をこらしているとのことである。で、その対策の代表例が「二人一組で配達する」というのもなかなかすごい。

もともと運輸業会ではバスでもトラックでも運転手と運転助手の二名体制であった。で、助手が必要ない場合はワンマンにしてもいいという風に理解している。

 要するに宅配各社は法律を無視して「合理化」しちゃってたわけで、規制を守ってくださいといわれても守らず、警察の取り締まり能力が上がったから逃げられないと観念して本来の姿である2マン運行に戻すという話だ。

規制緩和を叫ぶのはいいことも、わるいこともあるのだが、この人たちが叫ぶと「盗人猛々しい」という言葉を思い出す。