統計の数字を鵜呑みにしてるんだろうか、それとも違うんだろうか?

 ホワイトカラーエグゼンプションがらみで、労働基準法の改定で労働時間の短縮が進み、労働生産性の低下が進んでいるという説を唱えている人もいるみたいだが....そりゃ統計上労働時間が短縮してるように見えるし、一時的に労働時間の短縮はありましたけどね。でも確か法定休憩時間を労働時間に計上しない方式に移行して、官庁を含むたいていの企業で週休二日導入前と週あたり基準内労働の拘束時間がほぼ変わらない体制になっているはず。(統計上は労働時間が短縮するように物差しの目盛を変更しているだけ。)*1
 労働生産性の悪化は「リストラの嵐」とか「年功序列の廃止」にも関わらず、団塊の世代の給料が高くなり続けた結果だと思うし、新聞社等の集計でも団塊の世代の退職で支払い賃金が相当抑制される事が明らかになっていたと思う。この3月までに経済団体などがホワイトカラーエグゼンプションの導入を急がなくてはならない理由は、この春を過ぎれば労働分配率の更なる低下と労働生産性の向上が統計の数字になって現れてしまうからだろうと思っている。
 物差しの目盛が書き変わっているのに数字の集計をばか正直に読んだふりをしたり、それをなんかの理由づけに使うってのは最近の流行ですかねぇ。政府関係の内閣マターで多いみたいなんですけど。

*1:確か週休二日制の導入前の官庁の労働時間は当時の物差しで週44時間とかだったけど、今の労働時間の算出方法ではかると、週39時間労働になるんじゃないかな?