航空・鉄道事故調査委員会とマスコミ各社のせいで二日間ほど寝不足でした。

マイミクの人とかは日記見てくれればわかるとおもうけど、昨日はよく眠れました。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news-spe/matome/index.htm#anchor_chinaair
あたりで確認できますが、事故調が沖縄入りしてから事故原因についてどんどんミスリーディングな情報が増えていって、技術的常識ではありえないような想像上の何かになっていきました。原因は事故調があり得ないような見込み捜査を行った事ではないかと。

昨日の時点で事故調は「第2(右翼)エンジンパイロン内部の燃料配管がはずれ、パイロン排油口から漏れた」を繰り返してました。*1
この想定、素人目に見てもかなり無理があります。

  1. 機長の「異常を示す警告灯はなかった」との証言と食い違う。主幹系の燃料配管の圧力が失われた場合、最低2つ、最大6つのセンサーが検出し、それぞれ独立の警告灯が異常表示します。また、パイロットは嘘をつくと、記録装置の解析ですぐバレるので、嘘をつくメリットが非常に小さい人です。機長が嘘をついてなければ、最低二つの独立した自己診断機能のある安全機構と、燃料配管が同時に壊れた事になります。
  2. 火災発生後、映像で紹介されている「右翼先端からの燃料漏れが継続した」事実と食い違う。少量ならパイロンから溢れて右翼内に入ったものと考えてもいいですが、大量すぎます。漏洩箇所は右翼内を想定しないとありえない。
  3. 地上作業員の証言「エンジンの外側の右翼から燃料漏れ」と食い違う。排油口からの燃料漏れがあったとしてもパイロン内に漏れたのでなく、翼からパイロンに侵入の方が重力に逆らわない想定です。那覇空港には反重力場発生装置でも着いてるんでしょうか?

ここまで証言や映像と一致しないと一体何があったのかと心配になります。おまけに737は世界でもっとも人気のある機体です。世界中の航空会社がパイロン内部を緊急点検する措置をとり、ものすごいコストがかけられつつあります。

で、昨日の夕方、やっと「タンクに穴」の事実が判明しました。
パイロンに近い部分の穴で、パイロン内部の燃料配管が原型をとどめていたからいいようなものの、判明しなかったら、危険箇所の見落としにつながるところだったのではなかったかと思います。

航空・鉄道事故調査委員会の技術的な常識ってどうなってるんだろう?見込み捜査の得意な犯罪捜査の専門家でもそろってるんだろうか?

私の寝不足は、なんかのせいで寝不足になって、考えるネタに困らなかっただけかもしれないんだけどね。

追記:想定外だったそうだ.....過去に二例あって対応策の指示が出てるインシデントが想定外とはこれいかに?

*1:クオリティの高い参詣新聞とかいう会社は断定したと報道してましたが。