渋滞時燃費は時速10km/h程度かそれ未満で計測するのが相当かと思う。

Fast&Firstさん*1カーセンサーの渋滞時燃費*2を取り上げていた。
Fast&Firstさんの雑記でも

こちらではサーキットを使って平均時速30km/hをシミュレートしているが都内の渋滞時平均速度はこれより更に低くゴー&ストップも多い。

と、記事の内容に疑問をもっておられるようだ。


元記事では、時速30km/h定速走行+サーキット一周1.35kmに一度の一時停止5秒で渋滞をシミュレートしたそうである。

国土交通省のデータ(H17年度)によると、全国の人口集中地区における一般道の平均旅行速度は20.4km/h。自転車の速度が18km/hと聞けば、いかに低速かがわかる。

とあるのだが.....
で、1.35kmにわたって信号すらないってどんな田舎だよ。人間が地べたで活動していてこその都市なのだから数百メートルにわたって停止すべき信号がないなんて、よほど立体交差が発達していない限りありえない。

そもそも、都市内の交通の全平均旅行速度が20km/hであって、これは都市部では渋滞していないときのフツーの旅行速度。
都市内の規制速度なし*3の道路がガラガラの夜中とかに走っても、合法的に出せる平均旅行速度が30km/hくらいである。ある程度の交通量があっての20.4km/hは素晴らしい速度だし、国際的には都市内で四輪車が自転車より速く走れるのは異例である。

 だから、都市でも高速で移動できる移動手段が必要だとして地下鉄なんてコストの高いものまで作る。ヨーロッパでは高速交通と自転車と歩行者用の施設に投資した方が、自動車を高速化するために投資するより効用が高いとして、自動車を都市から閉め出そうとする動きもある。関東大震災の前から言われていた事だが、自動車は都市内では高速交通ではありえない。自動車が効率的なのは田舎の証拠である。

 もちろん、ある程度高速での道路交通と人間活動の共存を目的に都市化をコントロールする例はあるし、そのためにペリーの近隣住区論はよく使われている。実際には、近隣住区というユニットの中に都市を押し込め、隙間に高速交通を埋め込む事によって幹線道路のもたらす被害を軽減している。逆に言うと都市から道路を追い出す効率的な手法である。*4でも、ファミリー向けニュータウン以外ではあまり効率的と思われてないらしく、業務都市などではあまり使われない。

この条件で渋滞時燃費を計ろうとする自動車ジャーナリズムってふだんどんだけDQNな運転してるんでしょね。*5

*1:10/19付け雑記。当該記事はすみやかにhttp://www.fnf.jp/zakki.htmに移動すると思われますが、現在の所http://www.fnf.jp/index.html

*2:http://www.carsensor.net/EX/msn/E_special/070208/01.html

*3:法定で時速60kmに制限

*4:これもベースは1920年

*5:職場の周りでDQN自動車雑誌の撮影されて、日中ずっとスキール音で仕事の邪魔されたから恨んでます。