密林社会

id:Yasuyuki-Iidaさんの
「競争という害悪!?」
http://wiredvision.jp/blog/iida/200711/200711060100.html
を読んでイメージしたもの。

あるいは、すなふきんさんの
「[雑感]むしろ現代の方が「倫理意識」は高いんじゃないの?」
http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20071031/1193787148
をひきずってるかもしれない。


いや、ま、群落生態学的なイメージなんだけど。*1

生態学的な意味での群集の中で生物は常に競争してる。
で、群集が大きくなってくると、競争は激化していく。
動物とか、いろんなもの考えるとイメージがまとまらないわけだけれど、植物だけ考える。

植物が競争して分捕り合戦するのは主に資源(水とミネラル)とエネルギー(太陽光)なんだけど、水とミネラルは下から、エネルギーは上からやってくる。
んで、植物同士で競争してると、根は深い方が有利だし、光合成を行う葉は上の方が有利なわけだ。

我々がよく目にする樹木は広く張った根っこを幹を強く頑丈に作ることで葉を上に配置して、競争に勝てるようにしているわけだ。

一生懸命背を伸ばす植物が繁茂してくると、林床が暗くなる暗い中でも光合成をできるやつとか、中には光をあてにしないで他の植物の分解物でくらしていくよなんて変わり者*2まで出てきて、それぞれ生産性を上げてそれなりに生きてくわけだ。

普通にやってたんじゃ勝ち目はないって事になると、自分の幹には投資しないで他の樹木の幹を支えにして上に登って、支えにした木より上に葉をだすツル植物*3が景気よく葉っぱを茂らすようになってくる。

なんかね、最近の競争競争って耳にタコノキ*4が生えるほど言われてるのって、幹なんかいらねーよみんなツル植物になれって聞こえるんだよね。
(ツル植物にたかられると木は枯れて、倒れちゃいます。)*5

*1:社会科学での「競争」はダーウィンからの借り物だとおもうので、まあそんなに離れてないのかも知れないし、ものすごく違うのかも知れない。

*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%BD%E3%82%A6

*3:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A4%E3%82%8B%E6%A4%8D%E7%89%A9

*4:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%82%AD

*5:そういう競争の善し悪しって、簡単には区別がつきにくく思うけど、生物界ではわかりやすく「子孫が残るかどうか」って事が判断基準なんだよね。少子化をあきらめてる時点でもう負けな気がしてるけど。