コンビニの店員には感謝しないのだろうか?

finalvent氏のところ*1経由でその一
http://www.asahi.com/health/medicalasahi/TKY200712250272.html
「医療のコンビニ化」

もう、医療サービスなんだよ。求められたサービスを、求められただけ提供。カスタマーの満足が評価基準。24時間365日、コンビニなみにサービスを提供する」T先生が言った。

僕にできない事をしてくれる人には感謝したいと思う。
医者でも、看護士でも、弁護士でも、行政書士でも、警察官でも、消防官でも、シェフでも、ソムリエでも、植木屋でも、鳶職でも、大工でも、建築家でも、パン屋のお姉さんでも、スーパーのレジのおばちゃんでも。.....もちろん、私が寝てしまいたい時でもお店を開けていてくれるコンビニの店員さんにも。

 医者がコンビニ化したって、やっぱり感謝すると思うけどね。

社会全体が既にギスギスしてるのに、自分たちだけは特別ってのは続かないよ。もう、大分前から世の中はギスギスしてるんだから。

追記:
飛行機の中でのドクターコールというのは、医師が必要な場合になされるとは限らない。ドクターコールしないで、客室乗務員が手を出したら、訴訟リスクは非常に高い。有資格者でもこの扱いである。客室乗務員は有資格者ではないのだから、医師よりもはるかにもっとギリギリの状態におかれている。どんな症状でも、医療行為的な行動をドクターコールなしでしたら、航空会社と客室乗務員は訴訟リスクを負う。だから、ギスギスした社会では「必要のないドクターコール」も多いのだろう。
元記事に登場した外科部長氏は、出血量などを確認して「客室乗務員が対応可能な範囲」だと考えて、あえて名乗り出なかったのではないだろうか。
例えばAEDは訓練をうけた客室乗務員でも、複数回ドクターコールをしないと使用できない事になっているらしい。離れた席で名乗り出たりしたらかえって患者の命を奪いかねないなぁ。

○  平成15年の構造改革特区提案に際し、心停止者に対し、救急隊員の到着までの間に現場に居合わせた者(バイスタンダー)が電気的除細動を速やかに行うことがより有効であるとの観点から、非医療従事者による自動体外式除細動器の使用を認めるべきとの提案がなされた。その際、自動体外式除細動器については、米国や英国などの一部の諸国で、講習を受講した一般市民にもその使用が普及しており、その安全性・信頼性について、概ね評価が確立していることが指摘されたところである。
  ○  同年9月、政府は、構造改革特別区域推進本部の決定として、少なくとも次の4つの条件を満たす場合には、非医療従事者が自動体外式除細動器を用いても、医師法違反とならないものとするとの方針を明らかにしたところである。
(1)  医師等を探す努力をしても見つからない等、医師等による速やかな対応を得ることが困難であること
(2)  使用者が、対象者の意識、呼吸がないことを確認していること
(3)  使用者が、自動体外式除細動器の使用に必要な講習を受けていること
(4)  使用される自動体外式除細動器が医療用具として薬事法上の承認を得ていること

駅などにAEDが備え付けられている場合でも、ドクターコールなしで使用したり、講習を受けていない人が使うと医師法違反となると、政府は言っています。

追記2:
書こうかどうか迷ったけど、書いとくか。
で、そもそもは業務上どうしても人を手当する必要が生じる人たちの必要最低限の手当について、政府と裁判所が非常に厳しく制限しているのはお医者さんたちの団体の意見にそったものだったりする。
 ちょっとした擦り傷や、乗務員や救急退院による緊急避難的対応の時にドクターコールが頻繁に行われる理由は、お医者さんたちの団体*2の主張によると思うので、こういう場合に名乗り出ないのは卑怯だと思う。ただ、個別の乗客への対応として正しい選択をしているのならば、まぁ妥当ということ。
 ギスギスの原因はお医者さんにもある。

*1:http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20071227

*2:個別のお医者さんではないが、形式的にせよ民主的に運営されていれば、お医者さんたちに責任がある。