絶滅した種について

http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008121701000398.html
トキ放鳥で新潟知事が批判 環境省専門家会合の合意に

 新潟県泉田裕彦知事は17日の記者会見で、佐渡市で放鳥されたトキに「餌を与えるなど人為的な支援はしない」とする環境省専門家会合の合意について「生物としての力を試すために放鳥したのではない。モルモットの実験のようなやり方で本当にいいのか」と批判した。
 専門家会合は8日、自然の厳しさに早く慣れさせる必要があるなどとして、原則見守ることで合意。しかし、14日にトキが1羽死んでいるのが見つかり、新潟県は方針の撤回を求める要望書を提出していた。
 泉田知事は「トキは人間の営みの中で生息してきた鳥。大自然の中で生きてきた鳥ではない」と指摘。専門家会合には、長年保護にかかわってきた地元関係者も参加しているが、泉田知事は「まったく意見が通らない」と述べた。
 トキの野生復帰事業は、国が新潟県に委託し行っている。

 うーん、12月8日の専門家会合は「衰弱したら餌やる」って言ってなかったっけ?

 生物種と環境はかならずセットになってる。トキが絶滅したって事は、その時の環境下で、繁殖に成功するまで生き残らない可能性が高かったという事だ。その時の環境と今の環境で、何がよくなったの?ハンター?
 当然死ぬだろうね。問題点が明らかになるまでのトキの遺体の山に耐えられないのなら、絶滅した種をよみがえらせようなんて事業に手を出しちゃいけないと思う。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/z/36/

新潟県関川村の休耕田でトキが目撃された(写真)。このトキは9月末に佐渡島で放鳥されて野生復帰した1羽で、日本海を渡って100kmも旅してきた。飼育下で生まれ訓練を施し、野生に帰したトキは「20〜30kmは飛ぶとされていたが、100kmは想定外だった」と佐渡トキ保護センターは驚く。2005 年に野生復帰に成功したコウノトリも、兵庫県豊岡市から長崎県五島列島まで1300km飛び、野生の名残を感じさせた。

野生の動物は余計な労力を使いはしない。渡りの習性のあるコウノトリはともかく、トキは生息か繁殖に適した場所を探索してるんじゃないだろうか。あるいは遺伝的に離れたつがいの相手を捜しているのかも知れない。

しかし、まだ絶滅してないけど危機的な種や個体群*1についてなにができるか考える方が優先だと思うが.....

*1:そういえば合計特殊出生率でみると日本人も絶滅危惧個体群ですね。