普通の投資家は見てるもんじゃなかったのか?

誰のためのエントリかは書かない。

バルチック指数について。

 船の数は簡単に増減しないけれど、生産国から消費国への荷動きは変動するので、用船価格は結構敏感にマクロの景気に反応するミクロ市場と思う。そして、実際にモノを動かそうとした時に、一番安価な輸送手段は船だ。で、需要国側で在庫積み上がってればすごく下がるし、在庫が逼迫してればすごく上がる。
 在庫調整が一段落すると今度は紙の消費量が増えますね。こっちは価格じゃなくて量を見た方がいい。モノを最終消費者に積極的に売ろうとする現れですね。

 新聞が何を書いても「本当に」原料の在庫調整が進んでいればバルチックドライカーゴインデックスなどの用船料は上昇しますよ。戦争が起きたり、海賊が出たりしても上昇しますがね。ケープインデックスが上がり気味なのは海賊のせいかもしんない。

 チラシの裏に書いてある「エコノミストの言っている事」の裏を取るために、先行指標として確認するのは普通だと思いますが.....読み方や重視するかどうかは人それぞれですが。

 それで、物価が下がっていく中でどうしてBDIにピークが出たか気にしてるんだけど。

 FRBは準ペッグ制の中国からのドル還流を主犯で挙げてたけど、本当にそうなのかな?
 それだけではこの用船価格の上昇は説明がつかない気がするんだけど。
 基調としての「中国からのドル還流」問題はあるけど、石油の高騰*1によるドル還流の加速度的膨張と、資源高騰基調に乗った石炭鉄鉱石の追随が不景気の底を深くしたんじゃないかなぁ。石炭鉄鉱石銅鉱石ボーキサイトも小麦も高値契約、大量発注がニュースになってた。
 で、上半期に大量受注した船が、目的の港に着く頃には不景気になってて、どこの港も在庫一杯、次の積み荷はなかったわけですね。

*1:サウジやUAEはドルペッグ