平均速度18km/hは遅いのか?

前々から気になっている疑問がある。
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/douro/gaiyo/01.html
に「混雑時の時速約18kmで」他の都市より遅く、渋滞していると書いてある。
これ、なんかすごく疑わしいんだな。

制限速度40km/hで同じくらいの太さ、同じくらいの交通量の道路が信号のある交差点で交差している場所を考えてみてほしい。
両方の道路が対等だから、片方の道路が青信号の時間は半分以下だ。そうすると、その交差点の周りの車の平均速度は、制限速度で走れても20km/hを超えることはない。右折信号がついてたり、全赤時間、加速減速のロスを加えると時速18kmってのはあり得ないほど速い事になる。
東京くらい大都市でたくさんの道が交差していながら平均速度が時速18kmもあったら、
「みんなスピード違反してる」
ってことじゃないんだろうか?

もう一つ、交通量が増えれば平均速度は落ちるって事、つまり、道路を良くしても車が増えるだけって状況についても考えなくちゃいけないだろうと思う。経済学でやった需要と供給のバランスのグラフを思い出してほしい。ここで縦軸は貨幣でなく、この問題では人やモノの移動コスト、つまり移動距離/平均速度をとってみよう。東京の経済的価値が高ければ、需要曲線は上にシフトし、よりコストの高い(平均速度の小さい)方に交点がシフトする。つまり、他の都市より東京が経済的に優位であれば「平均旅行速度が他の都市より低い」のは自由経済の下ではあたりまえではないか、と思うのだが。