シンドラーのリフト

表題は私のおもいつきではなく、ネット上にすでに散見されるもの。
 まず個人的認識について、今国内で「トラブルがあった」という形で報道に上がっているのは安全装置の動作と思われるものがかなりある気がする。事故機についても「何故安全装置が働いたのかの究明」と「安全装置の絡むトラブルにどう対処したか」が気になる所。*1
 同一会社の海外の事故例については実際に事故を予防できるかどうかはその国の建築基準がどの程度整備されていて、どの程度しっかりしてるかにかかるのではないかと思う。
 事故機も車検証付きの車のように建築基準法の住宅用エレベータの検査をパスし、適法にメンテナンスされていたものだ。しかし、ブレーキは利かなかった。*2
 製品に問題があるならば、どうしてこの形式のエレベーターが建築審査に通っているかの方が疑問だ。リコール隠し耐震偽装のように製品の性能についての巧妙な偽装があったのか、それとも審査/検査体制に不備があるのだろうか?あるいは不正改造?
 いずれにせよ耐震偽装に引き続いて建築基準法が『安心』を提供していない」と言う事、しかも死者がでてしまったって事が最大の問題に思えるのだが....国交省はどうとらえているのだろう?*3
 どうもマスコミや多くの人はメーカーたたきに躍起になっている気がする。*4
 友人の友人は毎日超高層階から徒歩で上り下りしていてつらそうだとの話も聞いてしまった。一日も早く安心してエレベータに乗れるようになって欲しいと思っている。

(追記)
夕方になって、ブレーキに油が付着していた旨警察から発表があったと報道されている。
(追記2)
最近参入してきた外資系エレベーター会社という見方もあるようだが、1935年創業の「日本エレベータ工業」が外資に買収され、1991年に名称変更したようだ。
(追記3)
多くのマスコミが製造元を叩きまくる中、細々と伝えられる警察の発表として油の付着だけでなく異常な摩耗が見られるとの事。メンテナンスも点検も有効にされていなかった事だけは確実のようだ。

*1:個人的には光学センサーとモータートルクのフィードバックだけで挟み込みを検知する(ドアにセーフティシューのない)エレベータは好きではない。

*2:自動車と同じく、改造やメンテナンスで安全性能を台無しにできることと偶発的故障もあり得る事、超高層住宅ではエレベータを停止しての点検も滅多にできない事は念頭に置いている。

*3:大きな仕事があるという意味で、国交省が悪いと言っているのではない。

*4:マスコミはチラシがはければいいだけかもしれないけれど....朝日新聞は独自の判断基準があるのか、すでに欠陥エレベータと断定している