エレベーター暴走事件の責任者は誰?

 事件の経緯を伝えるマスコミの報道を見ていると、事故を防ぐ責任が誰にあったのかどんどんわからなくなってくる。
まず、利用者の安全を確保する義務があるのは誰か?
建築基準法に明記されている責任者は「エレベーターを所有、管理する者」である。

 つまり、偽装や製品不良、管理点検ミスなどがあった(あるいは重なった)としても、まずこの事故の第一の当事者は「港区住宅公社」(代表は港区助役)なのではないだろうか。
 エレベーターは賃貸に供されている建築の一部であり、言ってみれば「製品の部品の一つ」だ。部品の選定が間違っていたにしろ、部品を適切に扱わなかったにしろ、事故の責任は建物の提供者である港区住宅公社にあるはず。その他のプレーヤーは間接的な責任を負っているに過ぎない。

 マスコミはエレベーター製造元が責任を認めていないといってさんざん責めたけれど、この第一当事者は事故発生の責任者として現在のところ唯一言い逃れの出来ない立場だ。しかし、港区と港区住宅公社には事故の責任を認めた発言は見られない。


 今のところ間接的な責任があると思われるのは

  • 港区

(公社との共同事業者として)

  • エレベーター管理会社

(点検と管理が不十分だったのはほぼ確実になってきたと思う)


さらに製品の欠陥が見つかった場合

  • エレベーター製造元

(欠陥製品の製造責任)

(欠陥製品を認定した)

  • 東京都

(欠陥製品の安全確認をした)
あたりではないかと思う。