社会保障財源は恒久的なものでなくてはいけない?

与党の人たちが埋蔵金があるのないのと論争中らしい。
http://www.asahi.com/politics/update/1204/TKY200712040509.html

 最初に「伝説」という表現を使ったのは、財政再建派の与謝野馨官房長官が会長を務める党財政改革研究会の11月の中間取りまとめ。「国の財政には歳出削減の余地があり、増税せずに財政再建が可能だ」などとする民主党の主張を「具体的な根拠がなく、『霞が関埋蔵金伝説』の域を出ない」と皮肉った。

 だが、成長重視派の中川秀直元幹事長は1日の講演で、国の特別会計にある積立金や余剰金を念頭に「40兆〜50兆円の埋蔵金がある」と指摘。これにすぐさま財政再建派の谷垣禎一政調会長が「どこにそれだけの埋蔵金があるのか。社会保障の財源は一過性のものではだめだ」と強く反発した。

金の埋蔵量に左右されずに通貨流通量を調節できるのが現代的な紙幣の利点ですね。なんて話はおいといて、私が興味をもったのは引用部分末尾の「どこにそれだけの埋蔵金があるのか。社会保障の財源は一過性のものではだめだ」という谷垣禎一政調会長の発言。

これ、わかんない。全然わかんない。寿命が延びて、以前考えられた以上に社会保障財源が必要になったので、負担を増やした。これは過去の話で、対応は基本的には終わったと与党は言っている。今必要とされているのは、少子化により、さらなる高齢化が進行するので必要な財源の話と基本的に理解している。

社会保障については長期的なシナリオで考えなくてはいけない。それは確かにそのとおりだ。で、少子化がどういう経緯を辿ったかというと、団塊の世代から落ち始めて、ちょっと持ち直したものの、どんどん下がり続けてきた。
長期的シナリオは3つ考えられる。
1.出生率が回復する。
2.今の少子化が継続する。
3.さらに少子化が急速に進行する。

1.の出生率が回復する。のケースでは、労働年齢人口と高齢者人口がバランスするまでの期間の一時的な対応をしなくちゃいけないので、必要なのは一過性の財源。

じゃ、2.や3.の場合どうかというと、一世代30年ごと、あるいはそれより短い期間を半減期として人口が減少していくわけだから、日本国は滅亡する。滅亡した後に国庫に遺産を残してもしょうがないけど、借金は残ってもいい。だからそれまでの一過性の財源だけが必要。

ほら、社会保障の財源は一過性のものでいいじゃんか。