プリウスのガソリン積載量と燃費

http://d.hatena.ne.jp/ryozo18/20080403/1207214378
↑のコメント欄に書こうとしたけど、長くなったのでエントリ。

以前も書きましたが、私は「燃費のために満タンにしない」には効果があまりない、と考えています。これは一般的にそうだろうということで、私の環境でそんなアホなことしたらガソリン代がよけいにかかる、とも考えています。しかし、世の中に「満タンを避けることで燃料の消費量を抑制出来る車が存在する」ことまでは否定しませんが。

http://www.j-cast.com/2008/02/09016314.html

ガソリンの比重は「0.75」。満タンで60リットルを給油したクルマでは、タンクが空の状態よりも45キログラム、つまり成人女性1人分、車両総重量が重くなるという計算が成り立つ。重量が重くなれば当然、燃費が悪くなる。これを積み重ねるとガソリン消費量にも大きな差が生じる、という視点だ。だから、「1回あたりは必要最小限の量で、こまめに給油が肝心」と消費者は考え始めたのではないか、ということになる。

乗ってる車が車なんで一般的ではないんですが、燃料を満タンにするかしないか程度の重量増の影響ってあまりない気がします。私の環境では、混雑を計算にいれないとすると、燃費に一番効くのは車の対気速度、次いで気温です。風はむちゃくちゃ変化しますので、たいていの効果が見えにくい*1です。

確かに満タンにした時のガソリンタンクは重くなっているのでしょう。
しかし、満タン50Lの車を想定したとき、残り10Lで満タン給油した場合の平均ガソリン積載量は30L、残り10Lで10Lづつ給油した場合の平均ガソリン積載量は15Lとすると、満タンにした場合としない場合で、比重0.8としても12kgくらいしか重量は変わらない事になります*2

自分の経験では、トランクで20kgロードを増減して*3も他の影響より小さくてはっきりと影響が見えた事がないです。
一方で、気温は1℃低ければ*4、21km/L→20.8km/Lですので、12kgの荷重だと気温の効果に埋もれてしまいますね。

重量の効果がはっきり出るのは5名乗車+旅行荷物と1名乗車の比較です。
積載重量は200kgくらい違いますが、それでも21km/L→20.0km/Lくらいのもんです。
1kgあたり0.005km/Lですから、12kgでは0.06km/Lしか差が出てないと思います。

ガソリン消費量がわかりやすいようにL/100kmになおすと21km/Lと21.06km/Lは、4.76190L/100kmと4.74833L/100km、0.285%の差があるように見えます。しかし、100kmで1.4ccです。

外気温にもよるのですが、プリウスでエンジンを10分間止めて冷やし、再始動すると、その後の3分間の「暖機のための増量噴射」で5ccくらい余分にロスします。
1000kmに1回入れた時は5ccのロスですが、こまめに5回にわけたら25ccのロス。給油を抑制したゲインは14ccですから、こまめにわけてもロスが増えるようにしか思えないです。

また、10分どころか5分に相当する分、「ゆっくり走れる時に速度を落とす」方がはるかに大きいゲインがあると思います。

こまめに給油して積載量を抑制するやり方は、こまめに給油して満タン状態をキープするのに比べれば燃費はよくなるのでしょうが、満タン給油して十分減ったとき給油するのに比べてガソリンの消費量を抑制出来るかどうかは、疑問です。

ガソリンの消費量にはあまり効果がないと思われる分割給油ですが、クレジットカードでキャッシングしたり、支払いがリボルビングに回るような生活をしている場合は、こまめに給油する事でクレジット枠から溢れる金額や、利払いを抑制できるので、その効果はバカにならないと思います。年利18%あたりで計算してみたらいかがでしょう?>ryozo18様

追記:クレジットは月単位で集計されるのであまりリスク回避にならないです。ただし、締め日近くに抑制するのは意味があるのかもしれません。冗談のつもりだったのでマジで計算したりしないで下さいませ。

*1:私の車にはhttp://www.techtom.co.jp/FCM2000.htmlがつけてあります。

*2:めんどくさいので算術平均してますけど、満タンに近いほど減りがはやければ、もっと差はちいさくなります。

*3:自転車と自転車用品を載せるかおろすかでこんくらいの重量差

*4:夜明けから気温は急上昇しますので、朝30分早く出るとこのくらいの差はでちゃいます。