マクロの問題とミクロの問題

 econ-economeさんと議論が噛み合なかったのでいろいろ考えていた。ま、理由の大半は私に経済学のセンスがないって事なんだと思っているのだけど。

 なんかね、特別会計の一ヶ月停止で自治体の一割が決裁リスクを抱えるような激変で、マクロに影響がない、というのもどうかなぁ、と。
 sunafkin99さんの「ミクロ経済学的なちょっとマクロな考察」*1のコメント欄もかみ合ってない感じ。「公務員の昼休みを15分短縮や給与削減」が民間のサンクコストを増大(飲食店の閉店)させるという話だと思っていたが、売り上げの話になっちゃってる。サンクコストの増大は新規参入の阻害要因で、政府部門の不安定さが総需要を減少させると思うのだけどなぁ。
 道路建設もこうしますというのが決まってれば民間は必要な投資を必要なだけするだろうけど、博打を打てという事だと新規参入や設備投資や生産性向上も阻害されるだろうね。*2

 改革のマクロ的側面が中立である時に、マクロ経済に影響ないように改革するためには、改革者はミクロ経済をきちんと考えないとだめなんじゃないのかなぁ。
 「マクロ経済学的に中立」をミクロ経済学的に読むと「マクロでの影響を軽微にする改革のやり方が少なくとも一つあるはず」という事にすぎないんだけどなぁ。

  巨大地震震度7で揺れても揺れが収まった後の変位は数センチだから影響は軽微、みたいな話はピンと来ない。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20080413/1208056640

*2:道路改革で発生したサンクコストだれか計算してないかなぁ。無茶な工事中断の追加費用だけでもスゴい金額だと思うけど。