犬も喰わない?

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080709#p4
↑で紹介されていて、買う気がなくなった本。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0807/04/news138_2.html

温暖化対策は最優先される問題ではない

――前作の『環境危機をあおってはいけない』や本書で環境意識の高まりに水を差したことで、ロンボルグ氏は環境学者から批判される機会も多いようです。

本書で紹介していますが、彼は『環境危機をあおってはいけない』を書いた後で、我々にとって何が本当に大事なのか優先順位をつけてみようということで、自分だけではなく各分野の専門家に順位付けをしてもらいました(コペンハーゲンコンセンサス)。すると、温暖化はそんな上位には挙がってこなかった。そういう試みをすることで、彼は一応自分がやったことについて責任をとっているわけです。単にあいつの言ってることはおかしいとか、ゴアはダメだと言うだけではなく、優先順位を付けてみたら温暖化が下位になったから代わりに上位になっていることを重視しようよと提案できているのです。

これって、ガキが空きっ腹でビービーわめいてて、自分も空きっ腹抱えて晩飯の支度しているカーチャンにトーチャンが
「なあ、あと月に5000円生活費切り詰めたら持ち家に手が届くよ」
とか言って
「んなこたどーでもいいから、お箸でも並べやがれゴルァ、この役立たず、あんたに甲斐性がないからこちとら苦労してんだ、このウスラトンカチ!」
ってしかられてるって事ですかね。

でもね、トーチャンはお箸並べながらでも、「持ち家と借家のどっちが得か」とか、「どこからローンを借りるか」とか、「何年で返すか」とか考えるですよ。

考えてないと、お腹いっぱいになったあと、「新作の○○のニットが欲しいんだけど」って言われた時に、「こういう住みかたにしないか、そのために貯金したいんだけど」って言えないでしょ。

「目の前の夕飯の支度」は「家を買う話」より今は大事、それを認めないと夫婦喧嘩に歯止めがかからなくなる。でも10年先の見通しや希望は、それはそれで生きていくために必要。そんだけのことじゃないの?

世界は均一じゃないから、おなかが一杯の人もいればおなかすいてる人もいる。おなかが一杯の人でまず努力してみようって京都議定書はそれほど悪い発想ではないですよね。

世界の知性というのも捨てたもんじゃない気がします。

もっとも世界の知性を一番理解してなければいけない某省が、「危機感をあおるために真夏に暖房かけて我慢大会してる状況」↓とか、笑えないですよね。
http://d.hatena.ne.jp/kumakuma1967/20070828/p1

 もちろん、「二酸化炭素排出量の抑制は経済を滅茶苦茶にする」とか言ってる財界のオッチャンも冷静さがない。
 ダイエットの流行でGDPが下がったか?新しいサービスや付加価値が出て来ただけじゃんか。
 マンションで壁面や開口部からの夏場の熱貫入量とか、今意識されてないけど、意識されるようになれば新しいデザインや付加価値のあり方がでてくるのが健全でしょ。
 それを「環境対応なんだからタダでやれ」とか言い出す奴が出てくると萎むけどね。

 冷静でない人ほど声がでかい世の中だから、こういう本も必要なんだろうと思うんだけど、自分で買って読もうとはおもわないなぁ。