日本の経済を家計にたとえると

アソーさんちは火の車!税収など家計に例えると(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081220-OYT1T00824.htm

アソーさんの年収(税収)は461万円。景気後退の影響で今年から75万円もカット(税収減)されたことが響き、家計は火の車だ。

うーん、この手の例えって違和感あるんだよね。政府ってあんまり金稼いだりしないし。なにより「よそのどこかの家」の話ではない。

生産者が稼ぎ手で、国が家の管理する主婦(or主夫)で、消費者が被扶養者みたいな話なのに..........実際の国民は、生産者であり*1、消費者であり*2、民主主義である以上は政府でもある*3わけで、三位一体状態なんですけどね。

んで、読売新聞の例に従って生産者をおとうさん、政府をおかあさん、消費者がこどもとする。

おとうさんは「家の外で倍にしてやるぜ」(輸出企業マンセー)と言いだした。
おかあさんは「応援するわ」と言い、家に入れる金を減らし(法人税減税)、「あたしも借金やめる」(財政再建)といい、「永遠に痛みに耐えてがむばろー」(構造改革は終わらない)をスローガンにして、何故かこどもの小遣いまで減額(非正規雇用の容認/給与抑制)した。

 元手をかきあつめて(手厚い内部留保)、おとうさんは外に出て行った。

 で、今はお父さんは外で博打を打って負けて帰って来て、家に入れるお金をさらに減らし(博打で負けると家にお金を入れなくていいルールだから)て、養えないこどもを縁切り(解雇/リストラ)すると言い出した所。

 でも、おとうさんがこどもを縁切りしても、家から追い出せるわけじゃないし、おかあさんはそこまで非情にはなれない。借金もいっぱいあるけど、都合で銀行に残してあった残金を数えて支出に回し(埋蔵金の活用)さらに借金(国債の増発)してこどもの養育をしよう(セーフティーネットの維持)と決意したところ。

 でも、おかあさんが借金しようとすると、不思議な事に何故かおとうさんと一部のコドモが借してくれるのだ。しかもおとうさんからコドモが借りるよりずっと安い利率で借りられる。おとうさんは「愛してるし、信頼してるからさ」、と言うけれど、なんか変な感じ。

 「あれぇ、お金ないって言ってなかったかなぁ」と思うと、「ひょっとしておとうさん浮気してるのかしら」(陰謀論?)なんて思いが頭をよぎる。「いけないわ わたしがしっかりしなきゃ」つぶやきながら、今日もおかあさんは不器用な手つきで繕い物(医療崩壊などなどへの対応)にせいを出すのだ。

 でも、繕い物が増えたのは安い衣料品しか買わなくなった(行政改革)の結果だったりするのかもね。

*1:これは義務であり権利でもある。

*2:これは生き物なんだから必ずそう。

*3:少なくとも形式的にはね。