バラまき政策ってこういうのじゃないの？ - くまくまことkumakuma1967の出来損ない日記

厚生労働省が何故、管轄外の派遣村を支援したか、内情が伝えられつつある。

派遣村の湯浅誠村長（３９）＝ＮＰＯ「自立生活サポートセンターもやい」事務局長＝は焦っていた。入村者の数が予想を上回り、用意したテントからあふれ始めたからだ。
　２日朝、隣接する厚労省に出向き、ロビーの使用許可などを文書で求めたが、正月休みで応対できる職員がいなかった。湯浅氏の電話作戦が始まった。

知り合いの国会議員→野党幹部→与党幹部→厚生労働大臣と電話で相談して、事をきめたらしい。

「生活困窮者への対応は基本的に自治体の仕事です。中央政府の施設を宿泊に提供したことは戦後の混乱期もなかったはずです」。官僚たちは難色を示したが、適当な受け入れ施設はいまだに見つかっていなかった。

官僚の言う事はもっともで、厚生労働省は全国に対して責任を負っているが、全国に講堂を持ってるわけじゃないだろう。日比谷公園の困窮者を救うのなら、全国の困窮者も救えなきゃいけない。

真っ先に東京都に相談するべき事案。政治家が点数稼ぎでごり押しして国の仕事にしちゃった。

当然、十分な対応がとれるわけもなく、後になって尻拭いをさせられた都知事にチクチクやられた。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200901/2009010500390

「政府や厚生労働省は（労働者を）救おうとの意思はあるかもしれないが、どうしたらいいか分からない。結局、ボランティアの方々と地方自治体が協力して成果を上げた」と述べた。その上で「本当に国というのは大事な現場を知らないなとつくづく感じる」と政府の対応を批判した。

美談っぽく伝えたマスコミが多かったが、政治家がコネで頼まれた事案を人気取りのために不適切な処理を官僚に強要して、引っ掻き回して仕事を増やしただけみたいな。

無駄より悪い。

追記：
救われた人がいるから十分とかはてブに書かれた。違うだろ、日比谷の何百人かを保護している裏で大分や名古屋の惨状を思い、大阪で餓死した人を救えなかった痛みを感じる人が国会議員や国の官僚であるべきだろ？国会議員にコネを持ってる人だけ救われればいいのか？

　東京都が動かなければ動くようにするのは彼らの仕事かもしれないし、それに政治が関与したのなら評価する。都に要請しても十分な速度で動けないから、都の能力欠如を理由に緊急措置で対応したのならそれも評価する。どうもそうじゃないらしい感じがする。世論の人気取りが出来るから自分たちでやりたかったんだろ。

　見方を変えれば、東京都の管轄下（日比谷公園って都の公園だよね）*1で起きた異常事態を、東京都が救ってくれると官僚以外の関係者は誰も思わなかったらしい。そういう信頼関係を作り上げた都の責任だって重いけどさ。*2

追記２：
地震の直後、防災会議を放置して駅前で大根を配っていた某市の市長を思い出したよ。
１月１７日が近いからこういう事を書くのかもしれない。

*1:現場に近い日比谷公会堂の設置者でもあるし、日比谷公会堂も年末年始は営業しないのではなかったっけ？

*2:こういうのを信用の失墜と言うのではないだろうか