日経平均9766円の呪縛
証券会社のレポートで「日経平均の9800円くらいのところにしこりがある」ような事が書いてあった。
へえ、というか、「日経平均株価9766円」がしこりだと思っているので、ちょっと勇気づけられた感じ。
「9766円」ってのは、「2003年10月1日の終値」なんだけどね。
そんな特定日付の株価水準がどうしてしこりになるのか?
わかる人にはもうわかってると思うけど、これ税制の「みなし取得価額」の基準日なんだな。
例えば、大昔に300円台で買って、今550円くらいの株があったとするじゃない?
儲かってて、資金の必要があれば、いつ売っても良いような気がする。
でも、証券会社の口座では、みなし取得価額が適用されてれば、取得単価56x円とか表示されてるわけ。
そういうわけで、ロングタームホルダーで、特定口座に入庫した多くの人が、2003年10月1日の終値を意識する事になるはず。
かくして9766円付近には魔物が棲んでいて、「上回ると売りが増える」しこりになっている気がする。
それでも、税制けしからん、という気持ちにはなかなかなれない、真っ当な名目成長率を達成していれば、そんな価格は過去のものになっていくはずだから。