1000マイル給油せずに走ってみた その1 スタートは高いところから

 高いところからスタートすれば距離がかせげる。それもある。でも、高いところからスタートしなきゃいけない理由は他にある。

 それはつめるだけ燃料をつみたいといういじきたない事情と、その結果としてタンクに公称値以上の燃料が入るという事実への僕なりの対応だ。
 今までタンクがリコールになってないって事から考えると、滅多な事でガソリンが噴出するような事故が起きる事はないだろう。でも、それは不幸な要素が重ならなかっただけかもしれない。燃料を満載しようとしたプリウスがいたとして、そのあと順調に燃料を消費して、低気圧が来なかったとか、悪条件が回避されただけかもしれないのだ。

 だから、ガソリンの噴出につながるかもしれないタンク内での陽圧の発生だけは避けたいと思った。

 燃料タンクから空気を完全に追い出す事はできない。高い山の中で給油して、入っている空気が希薄ならば、山から下りれば多少の温度変化があってもタンク内は負圧が保たれて、万が一タンクが壊れても噴出側に力が働く事はない。

 そこで、普通のガソリンスタンドで給油してから、山を登って、県道の舗装されている終点まで行き、付近に入り口を持っている施設の人に断って、携行缶で給油させてもらう。

 フィーダーパイプに少しガソリンを呑ませると、ブリーザーパイプに気泡まじりのガソリンが入り、飲み込みが止まる。
 その度に給油を中断し、携行缶と給油口のキャップを締め、エンジンを始動してフューエルポンプを動かし、タンクをかき回す。
 すると、ブリーザーが空気を排出する音がする。エンジンをとめ給油口のキャップをとると、フィーダーパイプの液面が下がってるので、また静かにガソリンを注ぐ。
 これを4、5回ほど行って10Lくらい追加のガソリンを飲み込んだところでブリーザーから空気が排出されなくなり、ガソリンが入らなくなった。

 だいたい55Lの燃料が入って準備は整った。携行缶も給油口もきっちりキャップを締めて、携行缶に残ったガソリンを予備にして、ゆっくり走り出そう。

 ゴールは琵琶湖湖岸道路のどこかにしようと思う。*1

 2009.9.23 16:45スタート ODOメータ124,856km トリップメータ 0.0km


*1:単純に1000マイル走りたいだけなら、最初から最後まで琵琶湖湖岸を走ってればいいのだ。でもそれじゃ面白くない。