あまりにもダメな議論は嫌いだ

兵庫県南部地震の後で「神戸で大地震があるなんて誰も予想してなかった」という事をいう人もいた。

いや、あのね。神戸から六甲山が見えるでしょ、山の形から断層がたくさんあるのもわかる。断層に添って深い地層から炭酸泉や温泉が湧いている。花崗岩の上に海の堆積物がつもっていて100万年前の貝の化石がでる。
新幹線の工事では活断層を避けるために工夫がなされ、中国道の工事では地震で土砂に埋もれた集落が掘り起こされる。

で、断層活動で100万年で1000mの隆起が起きたとするでしょ、一回の大地震で1m隆起するとしても1000年に一度は大地震があった事になる。*1

地震の証拠だらけの場所で、「神戸は地震がない」という、あまりにダメな議論があって、あの地震はあった。

地震が起きると思っても防げない被害は多かっただろうけれど、少なくとも災害の時に役所の建物が壊れて使用できないなんて事は防げたかもしれない。

例え「空気中に数10%も含まれる水蒸気が温暖化の原因」とかいう本当にダメな話をしている人がいたとしても、あなどっているとそれが多数派になって世の中全体を腐らすかもしれないと思っている。

*1:六甲-淡路断層帯がB級活断層であるというのはちょっと納得がいかない所もあるが、それは細かい話として。