未知の断層ねぇ

http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20080615ddm003040108000c.html

◇把握の断層帯、確率0%−−政府
 今回の地震は、地震波の解析から、プレート(岩板)同士が押し合い、断層の片側がずり上がることによって起きる「逆断層型」とされる。だが、どの断層が動いたかについては専門家らの意見が分かれる。
 「未知の断層による地震と思われる」。気象庁の担当者はそう語り、把握している断層とは別の断層によるとの見方を示した。
 今回の震源域には、花巻断層と出店(でたな)断層から構成される「北上低地西縁断層帯」という活断層がある。しかし、この断層帯が今後30〜300年に地震を起こす確率は、政府の地震調査研究推進本部の詳細な調査で「ほぼ0%」と分かっている。

えーと、記者さんはたぶん誤解してますね。
そんなこと「分かるわけない」です。

断層の地層を調べて、動いた証拠がある年代を「推定」して、一万年前と4千年前に動いてるから、だいたい5000年に一度くらいだから、30年のスケールではほぼ0なんじゃね?みたいな計算だぜ。

一個の活断層ならたいてい0だよw

で、奥羽山脈ってのはGPSで観測してみると、地震や火山活動がなくても年間0.5-1cmくらい高くなってる山脈で、逆に出羽丘陵は年間0.5cmくらい低くなっている。ひずみの分だけ動いたとしても、数百年に一度は断層地震がおきるペースでの歪みを蓄積していることになる。

だから、北上川に添った地域を震源とする地震があったとしても全然不思議じゃない。

断層が地表に現れてないから断層がないわけではないし、よくしられている活断層だけが活動するわけじゃない。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080616k0000e040087000c.html

 政府の地震調査研究推進本部は、全国の活断層で起きる地震発生確率や調査の手法を見直したうえ、自治体ごとに地震発生確率などを公表する方針を固めた。沿岸海域の活断層断層帯の中の短い断層も評価対象に加え、地下構造も踏まえ判定する。今回の岩手・宮城内陸地震など想定外の活断層による地震被害に備えることが目的で、早ければ来年度から実施する。
 推進本部は05年までに、全国の主要な98活断層帯で起きる地震の規模と発生確率などの評価を終えた。しかし、昨年7月の新潟県中越沖地震のように未知の活断層地震を起こす事例が相次ぎ、見直しが迫られていた。

05年の発表はいったいなんだったんだ?
本当に調べるかどうか不信感を持って見ている。急にやろうとして専門家が足りるわけなかろう?作業終わったらその仕事なくなんの?

地道に、どれぐらいの規模で継続すればいいかちゃんと計画しなさいよ。そんなの。いきなりの大予算も無駄だし、専門家の雇用を安定的に継続しないのならデータの意味すらどんどんわかんなくなるよ。